過去問何回反復する?

暗記力より理解力

宅建とは全く関係ありませんが、これまでに取得した資格の一つに1級小型船舶免許があります。一応国家資格なので、5日間で学科講習と実技講習を受け、最終日の学科試験に合格すれば、申請後免許証が交付されます。(独学で合格することも可能ですが、スクールでの合格率が90%台の簡単な試験なので、講義を受けた方が手っ取り早いです)

学科試験は全て過去問集から出題されるのですが、本番の試験は選択肢の文言が過去問集と同じなだけでなく、肢が並ぶ順番まで全く同じです。つまり、過去問を2、3回反復して解答し、正解が何番かという位置さえ覚えておけば、正直内容を理解していなかったとしても誰でも合格できるという比較的簡単な国家資格です。(ちゃんと身分証明書にもなるんですよ。)

では宅建試験はどうでしょう?

少なくとも令和元年に宅建試験を初めて受けた時の学習方法は、ひたすら教科書を読んで覚えるやり方でした。というのも、宅建試験というのは暗記力を求められる試験だと思っていたからです。しかし、そもそも暗記の苦手な私は勉強がちっとも捗らず結果は惨憺たるものでした。

つまり小型船舶免許を取得した時と同じように、問題と答えを全て暗記することができれば、肢の順番が多少変わったぐらいなら問題無く正解できるだろうと当時は思っており、通信講座でその練習を1年もやれば合格できるだろうと軽く考えていたのです。

仮に、過去問10年分ぐらいの問題と解答を全て正確に暗記できる人がいたとしたら、恐らくそれ以外に勉強しなくても合格できると思いますが、実際のところ相当の暗記能力が無いと難しいので、そのような勉強方法は万人向けではありませんね。

過去問を反復する理由

令和2年に独学で合格した時の学習法は、主に過去問の反復演習で、教科書は補助的にしか使いませんでした。
(そういえば、中学1年の時にアマチュア無線の試験に合格した時も、ひたすら過去問を解いたのを思い出しました。)

宅建試験の問題をいくつも解いていると、似たような問題がたくさん出題されていることに気が付きます。これは、一つの知識に関する受験生の理解度の深さ・正確さを確認する目的で、そのために様々な文言、言い回し、角度から作成された問題が出題されていると考えています。

例えば、この二つの問題を見てみましょう。

【平成27年、問29-1】
宅建業者ではない売主に対しては、買主に対してと同様に、重要事項を説明しなければならない。

【平成29年、問33-1】
宅地建物取引業者が宅地の売買の媒介を行う場合、売買の各当事者すなわち売主及び買主に対して、重要事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。

これらの問題は「重要事項説明は物件の仕様書・説明書なので、売主は知っててあたりまえ」という原則を知っていて(理解度の深さ)、その結果「重要事項説明は売主側の宅建士が、買主に対して行う」というルールを完璧に覚えていれば(理解の正確さ)、迷うことなく正解できる問題です。

逆に言うと、元になる知識はあっても理解が浅い場合や、その知識にについて問われるパターンを知らないと間違えてしまう事があります。そして、このパターンに慣れるために、過去問は何度も反復して解き直す必要があるのだと考えています。

反復の回数vs反復の質

本題の「過去問を何回反復するか」という話ですが、人によっても問題によっても異なるので、一概に何回と決めつけるのは難しいのですが、やはり皆さん7、8回は繰り返しているようです。

私は平均して同じ問題を6回、7回は解き直したと思いますし、中には10回ぐらい反復した苦手な問題もあります。ただし、単純に反復練習を繰り返すだけではなく、複数回間違えた問題については、納得するまで教科書やネットで調べるようにしました。

同じ問題を何度も間違えるという事は、元になる知識をちゃんと理解していないか、出題パターンに慣れていないかなので、各問題の解説をしっかりと読んで、分からない単語や納得できない解答があれば、その場で教科書やネットを使って自分で調べ、類似問題を解くなどして、反復の質を上げることが重要です。

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